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コンクリート打放原点

コンクリート打放しの原点

コンクリート打放しを意匠的に活用したのはヨーロッパが初めてであり、フランスで1905年に構造されたパリ市ポンテュウ街のガレージが初めてであるそうです。

その構造体をそのまま仕上げとする工法は、ヨーロッパの石造文化・レンガ造文化からしてさほど抵抗なく受け入れられ、20年もすると当たり前の感覚で取り入れられ、日本でも古くは大正末期(1924年)アントニン・レーモンド霊南坂の家で打ち放しが使用されたようです。

しかし本格的に取り入れられてきたのは1950年代で前川国男、坂倉準三両先生をはじめ、60年代になって丹下建三先生が参画され三巨匠の競作によりわが国にコンクリートの打ち放しのセンセーションが巻き起こり、全国の設計者が競って打ち放しに挑戦した時代であったようです。

その当時は杉板杢目をコンクリートに写し出す本実型枠の打ち放しが主であり、美しい板目模様のコンクリートは日本人の好みにマッチしたがコストが高すぎました。しかし高度成長期の量産低コスト時代が到来し、1967年頃になると型枠がコンパネ(積層合板)に移行した為打ち放しもコンパネ肌を活用する低コストの時代となり仕様され、また今日ではコンクリートの素地の重量感あふれる美しさから高級感あふれる仕上げ仕様として好まれるようになってきました。

しかしコンクリート打放しのイメージは、打ち放しイコールすぐ汚れるでしたが現在では様々な保護塗料の技術開発により汚れにくい仕上げ、耐久保護工法で建造物の延命を可能にできるまでなりました。

今後さらにコンクリート素材感とその重圧さをあらゆるテクスチャーによって表現し、建築仕上げ材としての高付加価値を与え、今まで以上に耐汚染性・耐久性のある建物となるよう日々技術向上し、またコンクリート打放し仕上げが次世代にも引き継ける仕様となっていってもらいたいと思います。
有限会社 シノハラ技建

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